今、余暇活動の質に求められているものとは?

color-ne.styleの西です。
もうすぐで2023年も終わりますね。
皆さんはどのような一年でしたか。
私はこの一年間で多くの福祉施設と出会い、余暇活動のニーズについて実践を通して理解を深めてきた一年でした。
今回は来年に向けて、改めて福祉施設での余暇活動についてお話したいと思います。

➀職員が安心して任せられるレクリエーション代行が求められている
私が実践している余暇活動には施設ごとに違いはありますが、必ず職員が付き添えるわけではありません。
業務を平行しながら見守りをしている現場が多いです。
そのため、こちらも事故やヒヤリ案件が出ないよう、最低限の介護現場の注意点を頭に入れながら実施しています。
それって、どうなの?という意見もあるかもしれませんが、現状は職員は常に業務に追われています。
外部による活動時間は、職員にとっては業務を効率的に回すことのできる時間にしたい、というのが本音です。
そのニーズをおおよそで汲み取って、活動の一部は見守りでも大丈夫なように惹きつけやすいプログラム構成と、、集中力が続きやすい関わり方を駆使しながら実施しています。
決して参加者をほったらかしで良いということではありません。
多動性など対応が必要な方が参加される場合は、しっかりと職員とコミュニケーションをとりながら、事故等繋がらないよう活動をしていくことも必要です。
職員の現状も理解しながら活動提供できる人材は施設にとって信頼して活動を実施させてもらえる、大切なニーズの一つです。

➁日常生活では引き出すことが難しい反応が見られる活動が求められている
最近はテレビやユーチューブの多彩なコンテンツにより、日中テレビの前で活動をしている施設は多くなっています。
それは確かに一時楽しいものであったり体操を促す効果もありますが、画面を通した活動はほぼ【受動的な活動】になりやすいです。そこに、自然な会話のやりとりや個別での自発性に反応できる画面コンテンツは現代にはありません。
私は長年、音楽療法活動を行う上で一人一人の反応にしっかりフォーカスすることが、その人の非日常感を伴った反応が見られる、ということを経験してきました。
だからこそ、ちゃんと個別に活動の参加具合や楽しまれている様子を本人が自覚できるよう声かけや関わりをすることが大切だと考えます。自分がは楽しんでいる、と本人の中で自覚されれば、時に日常では見られないエネルギーや集中力が発揮されることがあるからです。
参加者の良いエネルギーが発揮された様子を職員が直接見ることにより、ケアに繋がる新しい発見や個別理解を深める手助けになります。そして、それは倫理や価値観の幅を広げる活動として、またケアの一環として必要な活動ニーズの一つになります。
職員にとっても、新しい視点を得られる機会になる、そんな活動が福祉施設では求められています。

福祉領域での人材不足は簡単には解消することは難しいかもしれません。
業務に追われる中で余暇活動の時間が今後ますます削がれてしまう可能性が懸念されている中で、引き続き、余暇活動の必要性を
発信していきたいと思います。





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